#9 ルート66のワインディングロード

Oct.06

それまでまっすぐだったインターステート(I-40)がニードルズ(Needles)からキングマン(Kingman)の間は大きく南に蛇行している。
理由は単純。越えるより迂回した方が良さそうな山、ブラックマウンテンズがあるから。
日本ならたぶんトンネルを掘るな。
しかし、80年以上前の人々は廃鉱になった金鉱の街オートマン(Oatman)を通る山岳道を新しいハイウェイのルートに選んだ。
この区間はシカゴからサンタモニカまでの全長2,347マイルで唯一の山岳ルート。タイトなワインディングとワイルドな景観は世界中のアメ車オーナーやハーレー乗り憧れの道となっている。
今回は車内からiPhoneで撮った写真を多めにアップするので、ご覧頂いた方に少しでも同乗体験をしていただければうれしい。

朝は早起きをしてニードルズ(Needles)の街を探索しようか、なんて思っていたけど目が覚めたらチェックアウト寸前の時間。
ニードルズでは1枚も写真を撮らずにEXIT142からインターステート(I-40)へ。
今日の予定はオートマン(Oatman)~キングマン(Kingman)~セリグマン(Seligman)のRoute66 3menにのんびり浸りながら走るつもりだったけど、旅は予定通りにいかない方が面白いかもしれないね。果たしてどうなることやら。

ニードルズはカリフォルニア最後の街。I-40を12マイル東へ進むと州を分けるコロラド川が現れアリゾナに入る。
この濁った川はただの川じゃない。あのグランドキャニオンを4000万年前から削っている偉大なアーティストだ。


以前にも書いたが同じ道でも州を越えればEXITナンバーがリセットされる。州境から1マイルにあるアリゾナ最初のEXITは当然EXIT1。中央の看板はアリゾナ州旗今回はここトポック(Tpock)で降りてルート66(オートマン・トポック・ハイウェイ)を北上する。


ここはまだモハベ砂漠の中だけど、すぐ隣りにあるグース湖のせいか緑が多くなってきた。


ひとつ目の街、ゴールデン・ショア(Golden Shores)への入口。


ゴールデン・ショアは上空から見ると正方形を斜めに並べたような街。ラフリンとオートマン方面への分岐がある。


土曜日の朝はヤードセール(ガレージセール)があるようだ。毎週のように旧車二輪の部品交換会に行っていたので、チャンスがあれば本場のヤードセールを覗いてみたいな。
ガレージに40年眠り続けていたZ50Mが、こっちでは$300 なんていうミラクルだってあるかもしれない。
ちなみに日本だったらフルレストア車で80万円以上もあり得る、6インチホイール&リジットサスな60'sミニバイク。


ゴールデン・ショアを過ぎると「HISTORIC ROUTE 66(景観保護区間)」のはじまり。


いよいよ山岳ルート。オートマンまでは緩やかなワインディングが続く。


あなたのイメージするルート66とちょっと違うでしょう。


アメリカンバイクには興味無いんだけど、やっぱりこの道はCBRやR1じゃないな。
実際すれ違うバイクは皆ハーレー・ダビットソンだ。


サボテン家族の歓迎(または威嚇)


この山を越えるとき、峰伝いに星条旗が見えたので、ちょっとより道を。


慰霊碑だった。
アメリカは景観の素晴らしいところにいくと、たくさんの小さい十字架を見つけることがよくある。よく見るとベトナムや朝鮮、最近では湾岸戦争での戦没者を祀っていることに気づく。きっと、この道が好きだったんだろう。 僕も同じだ。 謹んで一礼を捧げる。


ルート66に戻り、しばらく行くと・・・


かつての金鉱の街「オートマン」の入り口。


そこはアメリカ版「大内宿


 ライトフライヤーが飛ぶ1年前の創業。現在ホテルは営業していない。実は幽霊が出る噂もある。




~ オートマンの風景 ~


街の少し手前にあるギフトショップ。店主はとてもかわいいおばあちゃん。
ビジターセンターの要素もあり、手作り感全開のタウンマップ(¢50)が置いてある。




「OLIVE OATMAN RESTAURANT」で見かけた4人のOLD MEN、ナバホタコやバーガーに合わせるのは、やはりRoot Beer。違和感と闘いながらソレを飲む日本人と違い、実にCoolだ。




街の喧嘩は即決闘になる。




今日は言いがかりをつけた方がやられたようだ。




したり顔のコイツ、亡骸からブーツを脱がしてたな。




もちろん冗談。タイミングが合えばこんなウェスタンショーが見られる。




年配の方が格好良いことも、この国の羨ましいところだ。









日本じゃカスタムが基本のハーレーだが、Route66ではむしろストックが格好良い。




この年代の女性は彼らと話ができるらしい。




ほらね。




この街での注意点を教える。下をよく見ろ、綺麗な靴で帰りたいなら。




僕は動物と女性(赤ちゃん&中高年)にはモテるほうだ。実用性はない。




ここは紛れもない、あの道。




Dodge 200 なんかが普通に走る街。




それがこの街、ルート66に鈍く光るOatman。








Google マップで Route #9 を表示